羊と鋼の森を読みました

羊と鋼の森を読みました。ひつじとはがねと読みます。ピアノは羊のフェルトのハンマーが鋼の弦を打つことで音を鳴らします。一人の若者が調律師として、人として成長していく物語です。

羊と鋼の森 (文春文庫) [ 宮下 奈都 ]

読んでいると、森の声が聞こえてくるようでいい小説だと思いました。そしてピアノがどう音を鳴らしているか知識がなくて、映画も観たくなってレンタルで観ました。鍵盤をたたくと、ハンマーが弦を打ちます。映画もなかなかよい。

ひさしぶりにビデオ屋(今はそう言わないのかな)に行ったら、3月末閉店ということでびっくり。旧作のDVDやCDが中古で販売されていました。ネット配信が流行ってきたのかな。こちらのほうが安かったのに残念やら、寂しいやら。

娘にテレビをあげたことや、スマホの通信容量を下げたことや、なにより本を読んで情報交換する友達ができたことで、ここのところ私にはかなりはやいスピードで、長編の小説を読んでいます。楽しい。

大学の卒業式にゼミの教授に言われたことを思い出します。
あなたがたはこの4年間、何もメシのタネにならない日本文学を学び(いや学んだかどうかは知らないけれど)卒業をしていきます。将来結婚して子供を持つかもしれません。その生活でパートナーの出世、自分の出世、子供の進学などに上を目指して必死になるかもしれません。そして挫折もあるかもしれません。その時にあなたがたが学んだ日本の文学が、きっとあなたの救いになるということをゼミの最後の授業の言葉としたい。

亭主の尻を叩いて、子供に目指せ○○大学とせきたてて、そういう乏しい、情緒のない女性になるなっていうこっちゃ って。
ときおり思い出します。